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Channel: LITTLEWHEEL Modeler's Diary
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ランボルギーニ・アヴェンタドール(11)

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全快の更新からずいぶん間が開いちゃいました。しびれを切らしてる方も多かったかな。どうもすいません。

いやー先月後半から今月アタマにかけて、ホント忙しくてね。あとちょっとで完成というところで足踏み状態だったのです。
2日にS.E.M.のミーティングに持ち込んだ時には、実はほぼ完成していたんですが、外観の小さなパーツがいくつか付いていなくて、そこからまた一週間のご無沙汰状態…。
仕事の方だけじゃなく、この時期はほら、確定申告とかもあるしね。なにしろ零細自営業ですから、そのへんはキチンとやっておかないと。

…ってことで、実際には先月末にやっていた外装パーツの取付けはこんな感じでした。

↑ドア後方のサイドインテーク。ここも透明パーツにエッチングメッシュを重ねる方式ですが、メッシュの奥にピカピカの透明プラがあるのは嫌なので、透明パーツの方をエッチングを乗せるフチを残して刳り貫きました。
ちょっと判りにくいですが、向かって左が加工&接着後、右の2つが元のパーツ。取り付けたところは…撮り忘れちゃいました。かなり引っ込んだところにあるので、完成すると意外に目立たないんですね。
もしかしてキットのままでもよかったかな?まあ趣味の模型で一番大事なのは自己満足ですから。



↑サイドシルのインテークにも、それぞれエッチングのメッシュが入りました。リア側は透明パーツを使わないとかなり隙間が出来るんですが、黒く塗ったプラバンを被せて裏から光が入らないように誤摩化してます。前側は、サイドシルを先にボディにくっつけちゃったせいで、裏からハメるのは不可能になっちゃったので、フチを少し切って小さくして、表から嵌め込みました。



↑前回つけ忘れたテールライトのカバーも取付けました。フチの厚みの部分は接着痕が見えないように、黒く塗ってあります。ライセンスプレートは全体に黒を吹いてから、凸部分の塗装をデザインナイフでこそげ落とし、クリアーを吹いて仕上げました。



↑ついに上下合体! どこも当たることなく、すんなり合体出来ました。あとはマフラーとアンダーパネルの後端部、ミラーやエンブレム類をつけるだけ。
次の記事で、完成状態をお目にかけます。今日は2連発で行きますよ。


ランボルギーニ・アヴェンタドール(12)

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ようやく完成しましたヨ、アヴェンタドール。
ああもうなんてカッコ良いんでしょ。歴代ランボの中で、カウンタックの初期型に次いで好きかも、です。

昨年12月中旬に作り始めたので、たっぷり3ヶ月かかっちゃいましたが、途中かなり中断した時期があったので、実質的には2ヶ月くらいで出来た感じかな。
ブログの回数を見ると今回でまだ12回目ですから。ドアとエンジンフードが開閉するモデルとしては、かなり回数少なめという気がしません? それだけこのキットが作りやすくて手間がかからなかった、ということなんですよね。

パーツは多めですが、的確な設計と高い成型精度のおかげで、とても作りやすい。余計なことを考えずにサクサク作れるので、塗装にエネルギーを集中出来た、という気がします。開閉部分のチリ合わせも楽チンだし、足回りのバランスも完璧。作りやすいからと言って、バラ状態のミニカーを組み立てさせられているみたいな味気ない感じではなく、プラモデルらしい作りごたえはすごく有りました。
とにかく、作っていてとても楽しかったです。良いキットですよ、ホントに。掛け値無しに、名作と言って良いのではないかと。



























というわけで、アオシマのアヴェンタドール製作記、これにて終了です。静岡合同展に持っていく予定ですので、ぜひ会場で見てやってくださいませ。

さあて、次は何を作ろうかなー? 
大きいのの次は小さいの。プラモデルの次はレジンもしくはメタル。というのがいつもの流れなんですが…
今回はちょっと変わったモノを作ってみる予定です。どうぞお楽しみに!



ピールP50(1)

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アヴェンタドールが無事完成したので、さっそく次のキットに取りかかりました。

大きいのの次は小さいの、ということで、いつもなら今度のキットは1/43ということになるはずですが、今回は1/24が続きます。しかし小さいのという意味ではいつも通り、でもあります。
それはなぜかと言えば、このクルマ、とにかく小さいんですよ。1/24ですが全長52㎜ほどしかありません。普通の1/43キットよりも小さいぞ。

ピールP50、英国マン島のピール・エンジニアリング・カンパニーという会社が1962年から65年まで作っていた1人乗りのマイクロカーです。
世界最小の自動車として知る人ぞ知る存在でしたが、2007年にBBCの「トップギア」という番組で取り上げられて一気に有名になりました。オリジナルのメーカーは1969年に消滅しましたが、別の会社が製造権を取得して、2010年から再生産が始まり、現在も製造されています。新車で買えるんですねコレ。欲しい!

このキットは以前にも紹介しましたが、個人で原型からレジン注型まで一貫して製作しておられるgarage[yuu]さんの製品、というか作品です。とても個人の手作りとは思えないシャープな出来で、ガレージキットと呼んじゃっては失礼なくらい、きちんとしたキットです。去年の静岡ホビーショーの時にお願いして、ホビーフォーラムの時に購入しました。

さてさて、とりあえず全パーツのバリ取りをしてみましたよ。



↑ボディとシャシー。FRPボディの継ぎ目と思われるフランジのところで上下分割になっています。合わせ目がスキマにならないように、丁寧に摺り合わせました。といっても、元々かなりシャキッと出来ているので、擦り合わせも楽々です。上下の位置決め用に、2㎜のプラ丸棒を3カ所に接着しました。



↑外装細部、シャシー、そしてインテリアの小物パーツたち。驚くべきことに、透明パーツも入っている完全フルキットです。ステアリングの細いモールドなんか素晴らしいですよ。



↑まあしかし、気泡はかなりあります。真空脱泡まではしてないと思われるので、これは仕方ありません。
レジンキットの気泡埋めは、いつもポリパテでやっていましたが、今回は新しいパテを導入しました。スジボリ堂謹製「光硬化パテ・ロックレーザー328」です。これ、昨年末にサンプルを頂いたんですが、凄く良いですよ。
トロトロの液体なので、気泡の中に流し込みやすく、UVライトをあてると一瞬で固まり、ペタつきが全く残らない。レジンへの喰い付きも良い。固まったあとはレジンとほとんど変わらない硬さなので、削るのも簡単です。おかげで気泡埋めが楽しい楽しい!
着色されて無いので、ポリパテだと時々起る、クリアーコート後に顔料が上がってきて変色!みたいなアクシデントも、起こりようがありません。もう気泡埋めにポリパテはいらないな。



↑気法や小さな凹み、パーティングのズレによる段差など、すべてロックレーザーで埋めました。



↑足回りはパーツにプラ棒や金属線で足をつけて、ピシッと位置決め出来るようにしました。可愛らしいエンジンとマフラーも再現されています。



↑インテリアは足元のスペースは省略されていますが、完成すればあまり見えないので、そのままいきます。ステアリングとサポートにも金属線を入れて固定しやすくしました。
ワイパーは実車にもあったり無かったりなので、キットには入っていません。プラバン&プラ棒で自作しました。取付けの根元が丸見えなので、もうひと工夫しないとマズいかな。



↑窓ガラスは透明塩ビ板を入れる予定です。ボディの内側にはちゃんとガラスをハメる為の凹みが付いていましたが、凹みが浅く、ガラスがかなり引っ込んだ感じになりそうだったのと、段の幅が小さかったので、開口部の周りをリューターで削り込みました。

こういう小さな細工ってなかなかリューターでやるのは億劫ですよね。2㎜軸のビットだと刃先が跳ねて、思わぬところを削っちゃったりしがちで、私もどーも苦手なんですが、今回はわりと楽に出来ちゃいました。新しいリューターを導入したからです。これまたスジボリ堂謹製「CREATE III」というもの。回転精度がオッソロシク高いので(元々歯科技工用ツールの回転数を落としたものらしいです)芯ブレが全く無く、刃先の跳ねが起こらないんですね。ハンドツール部はあまり重くないので、とても使いやすいです。

実はコレもサンプルを頂きましたが、なかなか使う機会が無くて、紹介が遅くなっちゃいました。…なんか今回はスジボリ堂さんの宣伝みたいになってますが、たとえ頂きものでも、使ってみて良くないと思ったら紹介はしませんよ。お値段は少々張りますが、それだけの価値はありますねコレは。オススメです。



↑ってことで全体を仮組みしてみました。あーなんて可愛いの。ボディカラーは何色にしようかなー。実車は青が多いようですが、赤や白もあるようです。

ピールP50(2)

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日に日に暖かくなっていきますね。そして日に日に花粉が多くなっている気がする今日この頃。

私は20数年前から花粉症です。30代初めにはかなり重症化していたんですが(この季節になるとクルマの運転が出来ないくらいに)、ここ10年ほどは症状が軽くなって助かっていました。
ヨーグルトを常食すると花粉症の症状が緩和されるという説がありますが、私も20年くらい前から毎日欠かさずヨーグルトを食べているので、そのせいかも知れません。
しかし完治したわけではないので、近来に無く花粉の飛散量が多いという今年は、久々に症状が激しく出ています。
ちょっと外を歩いてくると目も鼻もグシュグシュになってしまうので、日課にしていた散歩もサボりがち。運動不足に集中力の低下、どーにもイケマセン。まあ根本的な解決法はありませんから、スギ花粉が一段落するまで、じっと我慢するしかありませんね。

てなわけで作業効率も下がりがちな毎日ですが、ピールはジワジワ進んでいます。今回は下地塗装です。

↑レジンキットは塗装前の洗浄が必須です。レジン注型では最近はあまり離型剤を使わないのが主流だし、製品として出荷されているものはキッチリ洗浄されているものが多いようですが、個人の方の製作品であるピールははたしてどうでしょう? 
それにバリ取りや気泡埋めでさんざんいじくり回していますから、私自身の指の皮脂も付いている可能性が高い。最近はけっこうパサパサですけどね(笑)。ま、ただでさえ塗装が定着しにくいレジンですから、キッチリ洗ってから塗装したいな、と。

そこで今回は、超音波洗浄機なるものを使ってみることにしました。メガネ屋さんの店先によくおいてあるアレと基本的に同じものですが、これは模型洗浄用に特化して作られているのだそうです。これまたスジボリ堂さんのご提供。
模型の洗浄にこういうハイテクな機器を使うのは私は初めてで、正直効き目については半信半疑なんですが…敢えて洗剤は使わず、水だけでやってみました。

スイッチを入れると「ばびょびょ〜んんんん!」と音がして、水が小刻みに激しく震動します。パーツが底にあたるとバビバビこすれる音がする。
数分作動させたら、水面に小さなホコリみたいなものが多数浮き上がってきました。おお、なんか汚れが取れたっぽいぞ。



↑小さなパーツも洗浄しました。細いところが折れたりしないか心配だったんですが、全く大丈夫でしたヨ。



↑水をエアで飛ばして、すぐにプライマーを吹いてみました。離型剤や皮脂が残っていれば、この段階でプライマーがハジかれるからすぐ判りますが、全く弾かれませんでした。洗剤を使わないでハジキが起きないというのは、超音波洗浄機が優秀なのか、もともと汚れていなかったのか…まあここは結果オーライということにしておきましょう。普通は水洗いだけだとこうは行かないもんですよ。

プライマーは元来塗装が乗りにくいレジンの表面と塗膜を接着させるものなので、表面がテロテロになるまでたっぷりと吹いておきます。



↑続いてサーフェイサーを吹きました。私はここ数年ずーっと、Mr.サーフェイサー1200を使っています。
たちまち出現する無数の気泡!きゃー。



↑ピンホール状の気泡はポリパテや光硬化パテではなく、タミヤのホワイトパテで埋めるのが一番簡単で確実。調色スティックの平らなヘラの方を使って、ピンホールにパテを押し込むように塗り付けます。
窓枠やドア周りのレインドリップチャンネルの周囲には、原型に起因すると見られるスキマがかなりありました。これもキッチリと埋めて整えなくては。



↑600番のフィニッシングペーパーですりすり。この時、さっき吹いたプライマーが効きます。プライマー無しだとサフが塗膜ごと剥がれるように持っていかれるので、ペーパーをかけた部分の周囲に段差が出来ちゃうんですが、プライマーがあるとサフが残っているところとそうでないところが滑らかにつながります。



↑再びプライマーを吹き、サフを吹きます。まだ気泡が残っていました。またパテとペーパー。



↑今度は大丈夫かな?と思っても…



↑油断大敵。ボディの裾のところに残っていました。スミズミまでよく目を凝らして見ないと、隅っこの気泡を見逃します。この段階で消しそこなった気泡は、カラー塗装やクリアー塗装をしていく間に消えちゃうということは絶対無く、むしろどんどん目立つようになっていくので、カンペキな殲滅戦を心掛けなくてはなりません。



↑パテ&ペーパーのループを4回ほど繰り返して、ようやく気泡を全て撃退しました。やはり手流しのレジンキットはこのあたりが手強いですね。でも基本的な形状やモールドはしっかりしているので、ガレージキットとしてはかなり楽な方ですよ、これ。
気泡埋めはまあメンドクサイですけど、自分が手を動かすことでどんどんキレイになっていくのは、楽しくもあります。あんまりイヤだと思ったことはないんですよね。



↑今回は明るいボディカラーにする予定なので、下地にホワイトを吹いておきました。例によってガイアカラーのEXホワイト。仕上げ塗りのつもりでガッツリ白くしておきます。
次回はいよいよ色がつきますヨ。クリアーコートまで一気に行っちゃう予定。
お楽しみにー。

ピールP50(3)

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下地塗装が終了したので、さっそくボディカラーの塗装を行ないました。

オリジナルのピールP50のボディカラーは、青・赤・白(いずれもソリッド)の3色しか無いようです。
画像検索をすると一番たくさん出てくるのは青ですが、これは「トップギア」でジェレミーが乗っていた個体と同じ色だからでしょうか。青はちょっとくすんだ色調で、いかにも英国車らしい色味が魅力的ですが、模型仲間のオミッターズさんがすでにこの色に塗っているので、かぶせるのはやめておきましょう。

となると赤か白、ということになりますね。ちなみに再生産版の現行車には、黄色と紫もあるんですが、ここはあくまでオリジナルの色ということで、それらは却下。
白でホイールが赤という組み合わせがあるようで、これはなかなか魅力的。ちょっと迷いましたが、今回は赤でいくことにしました。趣味の方ではしばらく赤いクルマを作っていませんしね。

実車の写真を見ると、ピールの赤はけっこうリッチな色で、イタリアンレッドみたいな明るい朱色系の赤ではないようです。そこで、Mr.カラーのハーマンレッドと同マルーンを、おおよそ3:1に混ぜて調色しました。

↑はこの赤を2度吹きして色が決まったところ。下地の白が効いて、かなり鮮やかな色味になっています。希釈もドンピシャで、このままでもけっこうツヤが出ています。



↑クリアーコート1回目。この手のクルマはあまりツヤツヤテカテカじゃない方がそれらしい、という見方もあるでしょうけど、私はあくまでツヤツヤ主義なんで、迷うことなくクリアーコート開始。いつも通り、ガイアのEXクリアーをレベリングシンナーで3倍強に希釈して吹きました。
四隅のバンパーは白なんですが、非常に隠蔽力の強い白の塗料があるので、その実験の意味もあり、あえてクリアー前の塗り分けはしないでおきます。



↑写真で見ると違いがあんまりよく判んないですけど、クリアーコート終了直後の状態です。1時間おきに4回吹きました。もうこれでイイんじゃないかっていうくらいテロッテロになっていますが、まあ急いで作らなくては行けない理由はなにも無いので、ここで終わりにはしません。



↑クリアーコート終了後ひと晩おいて、1500番のフィニッシングペーパーで研ぎ出しました。シャシー側の隅っこで1カ所、下地が出ちゃいましたが、面相筆でタッチアップしとけば問題無し。



↑再びクリアーでEXクリアーでオーバーコート。希釈率は研ぎ前に吹いたのと同じです。垂れる寸前までたっぷりと吹いて、加熱せず外気温でゆっくり乾かしました。



↑約6時間後、ほぼ乾いたので持ち手を外したところです。小さなホコリがひとつだけ付きましたが、目立たない箇所だし、コンパウンドで磨けばほぼ判らなくなるでしょう。
乾燥による塗膜表面の収縮は最少限で済んだようで、かなり良いツヤを保っていますから、磨きも楽に出来そうです。

ピールP50(4)

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半月ぶりのご無沙汰になっちゃいました。
先月は雑誌作例3台も作ったので後半はずーっと修羅場状態だったんですよ。あー疲れた。月曜日にようやく〆切脱出したので、半月放置しちゃったピール君、ようやく製作再開です。

↑まずはシャシーのパーツを塗装しました。ってサクッと終わったみたいな書き方してますが、実際にはこれも気泡発見→パテ→ペーパー→プライマー→サフ→また気泡発見→パテ…という果てしないループの末にようやくきれいに塗装出来たところです。実は修羅場のさ中にチョロチョロと進めていたワケでして。
なんかもう期末試験の前日に引き出しの中でプラモ作り始めちゃう中坊状態ですけど、でも超絶に忙しい時って、そういうのが精神の平衡を保っているんですよね。

エンジン&マフラーはスターブライトシルバー。サスペンションはセミグロスブラック。ホイールはスターブライトシルバーで、タイヤは当然フラットブラック。白いホイールの個体もありますが、赤白だとファンシーな雰囲気になりすぎる気がしてね。小さいクルマはオトナっぽい配色の方がキマる、というのが私の考えです。



↑シャシーは外装部分をコンパウンドで軽く磨いて、エンジン取付け部に黒を少し刺しました。ここは影になって見えないっぽい部分なので、ボディカラーが見えちゃうとカッコ悪いかなーと思いまして。その他の部分はボディカラーのまま。実車をひっくり返した写真をネット上で見つけたんですが、裏っ側も全面、外装色でした。
上面はフチをマスキングして半光沢のライトグレーを吹きました。



↑エンジンと前サスを取り付けました。左右の車軸の位置が同じ高さになるように注意。



↑リアサスを取り付けて、最後にタイヤを接着。タイヤは走行中の写真を見ると強烈なネガキャンになってますが、ドライバーの体重でサスが縮んで車高が下がるとネガキャンになるのね。空荷の状態だとタイヤは垂直でイイみたいです。キッチリ仮組みしておいたので、3点接地もバッチリだ。って3点は必ず全部接地するから(笑)。正面から見て傾いていなければOK、ということで。



↑あれ、また塗装の持ち手が付いちゃってますよ。どーしてかなー。



↑実はコンパウンドで磨いたら下地出ちゃいました。えーえー、そーですとも。失敗ですヨ、失敗。
下地が出たといっても赤やその下の白が出ちゃったワケじゃなく、磨きすぎてオーバーコートのクリアー層が部分的に無くなっちゃったのね。その下のクリアーとオーバーコートは乾燥の度合いが違うので、その部分は薄皮が剥がれたみたいな状態になります。少し時間が経つと乾燥が揃ってきて消えることもあるんだけど、消えないこともある。中研ぎオーバーコートという手法の数少ない欠点です。
こういう場合、一番簡単で確実な補修方法はといえば、もう一度クリアーを吹けばイイのです。薄皮ハゲ状態は完全に消えますから。



↑ということであらためてオーバーコート。心配なので2回吹きました。コンパウンド磨きは用心してホンの少しで終わりにしました。結果的にはキレイになったので良しとしよう。
オーバーコートのクリアーが磨き過ぎてなくなっちゃうなんて、滅多にやらかさないミスなんですが、今回は小さいボディだからクリアーも少なめに、という意識が強すぎて、一度に吹くクリアーの量がちょっと不足気味だったみたいですねえ。ピールってドア周りのフランジとか、フロントのエッジとか、意外にカドが出やすいカタチなんですよね。

ってことで次回は上半身の細部塗装やら組立てやら。もう完成間近です。

ピールP50(5)

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暖かくなったり寒さが戻ったり嵐が来たりと、なんか目まぐるしい今日この頃。まあ春はいつもこんなふうですよね。
近所の桜もだいぶ散ってしまって、〆切脱出直後の浮かれ気分もようやく収まってきました。通常業務モードに復帰です。

ピールの製作もいよいよ佳境。上の方に取りかかりました。

↑インテリアはパーツが少ないのでサクッと終わりました。気泡殲滅戦の内容はシャシー篇と全く同じなので省略します。
床が真っ平らですが、これはパーツ分割やレジン注型の都合でこうなったのでしょう。実物はもっと床が低くて足をおろすスペースがあります。まあ完成しちゃえば目立たないので、気にしません。

ステアリングポストは足に0.4㎜の洋白線を埋め込んで、それを床の穴に刺すカタチで固定しています。ポストの前側はボディ内側にくっつくわけですが、わざとポストの取付け角度を建ち気味にしてあって、ボディをかぶせると金属線のテンションで自然にポスト前端がボディ内側に密着する、という案配。
シフトレバーの先っちょが赤いのがお洒落でイイでしょ?



↑ホイール中心のハブは一部黒くなっている事が判明したので、面相筆でくるっとね。よく見るとイビツになってますな。こりゃあとで修正しないとイケマセンな。



↑窓枠は黒いフチゴムの上にメッキのトリムが嵌め込まれているという、英国車によくある方式ですが、模型での表現はなかなか難しいですよね。今回はドライブラシでやって見ようと思いまして…
まずは、いつもどおり窓枠の周りをマスキングテープで養生し、セミグロスブラックを工業用シンナー(アレスコの洗浄用シンナー)で希釈して吹きました。こうするとちょっと粉っぽく塗り上がるので、1/4ツヤみたいな感じで、見た目けっこうゴムっぽい質感になります。



↑メッキトリムの塗装をする前に、内側の塗装をやっつけます。シルバーの上にマスキングテープを貼りたくないので、こういう手順になるワケね。フラットブラックを窓周りに吹いて…



↑窓のフチ周り以外はライトグレーで塗りつぶしました。下の方はマスキングして吹き付けましたが、窓周りのマスキングは面倒ったので、ピラーから天井までは筆塗りです。天井はあまりキレイに塗れてないけど、完成したら見ないところだから、ぜーんぜん気にしない。



↑ボディの四隅にあるバンパーは白く塗りました。最近は隠蔽力の強い白の塗料がいろいろ出ているので、こういうところが楽で助かります。赤の上に直接ガイアカラーのアルティメットホワイトを吹いてるんですが、下の赤をキッチリ隠してきれいに白くなりました。
縁のフランジの上にバンパーがついてるので、マスキングがちょっと厄介なんですが、白を厚塗りしなくても良いので、塗り分けの輪郭もキレイに決まりやすいのです。ちょっとだけ赤でタッチアップもしてますけどね。



↑内側が終わってから、ようやくメッキトリムです。
幅5㎜の面相平筆(わざわざこのために新品を買ってきた)に、Mr.カラー8シルバーを含ませて、厚紙の上に擦りつけて余分を落としてから、筆の横っ面を使って塗ると、窓枠のモールドの一番高い部分だけにシルバーがくっつきます。塗るというよりは、なすりつけるって感じね。
予定ではもうちょっとシルバーが細くキマる筈だったんだけど、意外と窓枠の丸みが足りなくて(気泡埋めとかでさんざんペーパーかけたせいだな)ちょっと太めになっちゃった。まあなかなかキレイに出来たので、これでヨシとしときましょうかね。

次回は窓ガラスを入れて、いよいよ上下合体。完成まで一気にいくかな。

ピールP50(6)

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お待ちかねのピール最終回。いよいよ完成です。

先週の土曜日はS.E.M.の月例会でした。
どうせならピールを完成状態で持ち込みたいと思って、金曜日の夜にちょっと頑張った甲斐があり、土曜日の午前中には完成していたんですが…

次の日曜日は土浦で開催された「昭和のくるま大集合」というイベントに行ってきました。こじんまりとした、とても良いイベントでしたよ。
遊びほうけていたのでブログを書くヒマが全く無くて、ようやくの完成報告となりました。



↑まずは組立ての最終段階。窓ガラスを入れました。キットにはガラスのパーツは入っていないので、いつも使っている0.2㎜の塩ビ板を使っています。内側からマスキングテープを貼って、窓開口部にそって水性極細ペンで窓のカタチをなぞり、それを塩ビに貼ってひと回り大きく切り出す、というやり方。
ボディの内側を削り込んでおいたのが効いて、ガラスが表面からあまり引っ込まず、イイ感じにハマっています。接着はエクセルエポを使いました。
ドア側は1枚ガラスですが、ドアの無い左側は2枚ガラスのスライド式です。前側のガラスが外側にあるので、それを先に取り付けて、しっかりくっついてから後側を取り付けました。ガラスが重なっている部分がきちんと並行になっているのがポイントですね。

前回うっかり塗り忘れていたドアの後側にあるアウターヒンジは、窓枠のシルバーを傷めないように気をつけつつマスキングして、メッキシルバーNEXTで塗装しました。



↑で、めでたく上下合体! あとはライト類などの外装パーツを取り付ければ完成です。小さいパーツにもかなり気泡があって下地の手間がかかりましたが、まあおんなじ話の繰り返しなので、ここでは省略!
ライトレンズがちゃんと透明パーツになっているのは素晴らしいですね。キッチリ磨いてクリアーを吹いて仕上げました。外装パーツも全てメッキシルバーNEXTで塗装してます。

以下、完成状態。
S.E.M.月例会ではなかなか好評でしたが「ちょっとキレイ過ぎない?」という意見もありました。
たしかに、この手のクルマで現存してる実車は薄汚れているイメージがありますね。ピッカピカにレストアするよりも生活感のあるコンディションで維持しているオーナーの方が多いかもしれない。新車の時にもそんなにピカピカじゃなかったんじゃないか、という見方もあります。
でも、私はやっぱりピカピカ仕上げが好きだな。以前、時代感や安物感を表現しようなんて考えて、この手のクルマをわざとザックリ仕上げてみたこともありましたが、たいてい後悔するんですよね。
キレイに仕上げるスキルがあるのに、わざとやらないというのは、やっぱり私的にはスッキリしないんです。だから今回は、迷わずピッカピカにしました。

いつものサイズで画像を表示すると、実物よりもずっと大きくなっちゃいます(笑)。拡大するとアラが見えるなー。あんまりモニターに顔を近づけないよーにしてくださいね。











いやしかし、ホント素晴らしいキットでした。改めて言いますけど、個人の方が趣味で作っている私家版キットにして、この完成度は凄いですよ。
私はただ、色塗って組み立てただけですからね。garage[yuu]さん、サイコーです!!
P50に劣らず可愛らしいピール・トライデントも、秋のホビーフォーラムまでには作る予定です。モペッタも楽しみだなー。わくわく。

というわけで、ピール製作記はこれにて終了。
次は何をやるかというとですね。1/24が2つ続いたので(そーなんですよ。ピールは1/24だったのです!)今度は1/43にいきます。
久しぶりに猫印のアレ、ですよ。お楽しみに!

ヤフオク!発掘品 13年1月〜4月

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しばらく書いてなかった買い物報告ですが、相変わらずヤフオク!でいろいろと落札してます。ここいらで一度まとめておこうかな。

最近は、1/24プラモデルはあまり買ってません。作例でがんがんキットが送られて来ちゃうので、そっち方面にはあまり物欲が湧かないんですよね。
その分、ヤフオク!での中古43キット発掘に気持ちが向いちゃってます。今年に入ってからはすでに4個落札しました。まあ月イチなら可愛いもんですよね。ね。



↑年が開けた途端に落札したのはコレ。巳年ってことで、なんかヘビっぽいクルマが欲しくなっちゃったんですよ。あーなんて単純な俺。プロバンス・ムラージュのダッジ・ヴァイパーGTSです。同じ出品者さんがヴァイパーのレースカーも出していて、そっちはかなり競り合ってましたが、ロードカーの方は全く競り合い無しでした。私は94ルマン仕様を持っているので、ロードカーの方が欲しかったんです。この時期のプロバンスは作り易くてイイんですよね。
キットのコンディションはとても良くて、ヒートプレスの黄ばみ無し(窓がデカいのでこれはありがたい)、ボディの白ストライプのデカールも多分大丈夫でしょう。落札価格は1100円と激安。43キットの世界ではロードカーの方が不人気な傾向がありますね。



↑1月末日に落札して、2月頭に届いたのはコレ。またもプロバンスの、ジャガーXK120スーパーソニック。カロッツェリア・ギアのスペシャルボディです。全く同じデザインでアルファロメオやフェラーリ、フィアット、アストンマーティンもありますが、プロバンスからは私が知る限りではアルファとジャガーが出ています。他にもあるかもしれない。アルファの方は10年くらい前に作っています。ジャガーは全車種コレクションの対象なので、これはぜひ欲しかった。シャシーが違うため、アルファとは微妙にプロポーションが違うのが面白いです。
これもヒートプレスの黄ばみは全く無く、きれいなエッチングのワイヤーホイールもついてます。しかし残念ながらデカールが欠品。まあエンブレム類だけですから、なんとかなるでしょう。落札価格は1900円でした。



↑3月のブツはこちら。またまたプロバンスの、マーコス・マンタラ・スパイダー。1960年代の名車マーコス1800GTの成れの果て(笑)とでもいいますか、1995年型のいわゆるLMボディです。英国のバックヤードビルダーによく見られる怪物系ですが、むかーし若い頃は素敵だった元セクシーチャンネェがババァになっても年甲斐も無くイケイケバリバリを通しちゃってて、周囲がちょっと引いてるのに気がついてない、的な悲哀感が漂ってて実に素敵です。ヒトもクルマもただカッコ良ければイイってもんじゃない。年輪が醸し出す魅力ってヤツもあるわけヨ。これは新品のようなグッドコンディションで、落札価格2000円でした。



↑つい先日届いた今年4個目のブツはこちら。またまたまたプロバンスのアストンマーティンDB2コンバーティブル。フランスのメーカーだからそういう表記だけど、正しく英国風に言うとドロップヘッド・クーペ、ですね。グリルが一体型になったシリーズ2のティックフォード製ドロップヘッド。
日本ではアストンはDB4以降しか人気が無いけど、私はDB2も大好きです。コンパクトで軽そうな雰囲気がイイ。コルヌー大センセの原型は、実物よりもシュッとしたプロポーションで非常にカッコ良いです。これもきれいなワイヤーホイール付き。デカールは元々入ってないみたいです。ヒートプレスは少し黄色くなっていましたが、前窓1枚だけですから、自作も簡単、問題ありません。これは落札価格1700円でした。

最近はよほど人気の高いクルマ(フェラーリとかアバルトとか)以外はだいたい2000円前後で落とせるようになりました。43作る人が減ってるのと、ヒートプレスやデカールがダメになってるキットが多いことが原因で、相場が下がってるんでしょう。ってことはそこいらの手当をマスターすれば、お得で楽しい43ライフが可能なわけです。まあそのうちヤフオク!に出回るブツも払底しちゃうでしょうけどね。
中古品ばっかりじゃアレなので、昨年初めてやってみた海外通販、今年もまたやる予定。今度はあまり日本に入ってこない某メーカーに直接注文という冒険を目論んでいます。

次回からはまた次の製作レポートがスタートします。43レジンだけど、少なくともこの4台のうちのどれかではありません。ってことで、次回をお楽しみに。


ジャガーXJRーS(1)

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大きいのの次は小さいの。という気分はあまりしませんが…1/24が2つ続いたので、今度は1/43、アレザンのジャガーXJR-Sを作ります。
2009年にプロバンスのXJRサルーンを作った時に、いずれクーペの方も作って、R2台を並べようと目論んでいたんですが…あれからもう2年かぁ。月日の流れるのって速いなぁ。

アレザンってなぜか注文製作ではよく入ってくるメーカーで、これまでに20台くらい作っています。素組みで作るとどーにも映えない感じなんですが、カタチは悪くないので、いろいろ手を入れると意外にカッコ良くなるんですよ。好きなメーカーのひとつです。

このキットも、エンブレム関係のデカールが全く入ってないし(欠品じゃなく元々らしいです)ディティールもかなりざっくりした感じで、プロバンスなんかと比べるといかにもB級っぽい仕立てですが、やはりプロポーションは悪くないのです。じっくり見るとちょっとテールエンドが高い気がしますが、まあ解釈の範囲内かな。プレスラインのシャキッとしたモールドなんか、イイ感じです。

↑とりあえずバリ取りして全体を仮組みしてみましたよ。この写真だと一見判んないですが、シャシーとボディの合わせは全然ダメダメです。
一方ヒートプレスの窓ガラスは、4面1体のままハメてみましたが、なんとかハマってます。ちょっと手を入れればバラバラに分割しないでもピッタリ合わせられそうな感じ。



↑ちなみに実車はこんなクルマです。カッコ良いですねぇ。正式名称はTWRジャガーXJR-S 6.0。ハセガワからプラモデルが出ているのと全く同じ奴ですね。普通のXJ-Sは女性的な優雅さがあるクルマですが、ウォーキンショーおじさんの手にかかってビッチに変身しちゃいました。ボディカラーは赤も悪くないけど、どうしようかな。まだ決めてません。



↑さてさて。まずはボディとシャシーの合わせを改善しました。
インテリア後端部がボディ内側に当たってシャシーが本来の位置よりも前寄りになり、シャシー後端の爪がボディの凹みに全く引っかからないので、まともに上下合体が出来ません。リアシートの背もたれ側面と、後ろの出っ張りをガシガシ削って逃がしたら、上下合体出来るようになりました。
シャシー前端部は、厚みが足りずボディから浮いちゃってます。無理にネジで締めれば固定は出来ますが、そうするとボディに対してシャシーの位置が高過ぎて、前窓からダッシュボードの楽屋裏が丸見えになります。これはネジ穴のそばに1㎜のプラ角棒をコの字に接着して、ボディに対してシャシーの位置を下げるという手で解決。こういう加工は43キットではよくあることです。



↑続いて窓の合わせの改善です。全てのピラーの内側をデザインナイフで削って細くしました。さらにボディ内側の窓周辺をモーターツールでガシガシ削り込みました。
アレザンみたいな柔らかめのレジンの場合、こういう加工はツールがうっかり跳ねると細いピラーが削れちゃったりして、思わぬアクシデントが起きがちですが、スジボリ堂の高精度モーターツールだと回転ブレが全く無いので、そういう事故が起こりにくいのです。安心して作業出来るので、ギリギリまで合わせを追い込める。…ってさりげなく頂き物の宣伝をしてみたりして。でもホント良いんですよコレ。オススメです。
ヒートプレスは天井部分は切り取らず、繋がったままピラーの部分を除去しました。天井にはパンチングプレートの痕が一杯あって、外から見えちゃうので、全部デザインナイフで切り取りました。
窓ガラスをバラバラにしないで合わせられるのって43キットではホント珍しいですが、今回はこれでイケるはず。



↑再び仮組みしてみると、窓の合わせもボディとシャシー/インテリアの位置関係もバッチリです。
前シートはちょっと前寄りについてるんですが、シャシーと一体なのでしょうがない。このままいきます。

次回はスジ彫りやら細部の手当やら。ここのキットは気泡もかなり多いしね。テールパイプがモールドされてるのもどうにかしないと。
ってことで色々と楽しくなりそうです。静岡ホビーショーまでに完成出来るか?結構微妙なスケジュールだなぁ。


ジャガーXJRーS(2)

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北朝鮮のミサイル騒ぎで毎日不安な今日この頃ですが、そこにもってきて淡路島では地震が。
かなり大きかったようですが、ご当地の皆様は大丈夫だったでしょうか?被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

さてさて。XJR-S製作記の第2回。今回もボディの下拵えの続きです。

↑このキットを入手した時から不可解だったのが、この側面に入っているスジ彫りです。実車は普通のXJ-SでもXJR-Sでも、年式問わず、こんなところにプレスラインやパネルの継ぎ目は無いはずなんだけどなー。さんざんググってみたけど、そういう画像は見つかりませんでした。もしかしたら、このあたりで塗り分けられている2トーンの仕様があるのかもしれないけど、だとしてもスジ入れちゃうってのはどーなのよ、アレザン先生? 
とにかく、実車には無いディティールなので、埋めてしまうことにしました。例によって、光硬化パテのロックレーザー328を使ってます。



↑ロックレーザーは蛍光灯の光程度の紫外線では固まらないので、プラバンの上に少量出しておいて爪楊枝で必要な所に盛る、という作業を慌てずにやる事が出来ます。UVライトを当てると一瞬で固まり、硬化後はほぼレジンと同じくらいの硬さなので、ペーパーで平らに均すのも簡単。きれいに埋めることが出来ました。



↑左の「背びれ」にはフューエルリッドがあるはずですが、スジ彫りが全くありません。こっちは入れといてほしいもんですねぇ先生(笑)。
0.3㎜のプラバンでリッドの型紙を作って瞬間接着剤で貼り付け、これをガイドに0.15㎜のBMCタガネでスジ彫りを新設しました。外側を彫るってのは結構難しい。こういうのは最初は軽ーく軽ーく彫って、少しずつだんだん深くしていくと、わりと失敗しにくいです。



↑リアバンパー下には4本出しのテールパイプが一体モールドされていましたが、アルミパイプに置き換える予定なので削り落としました。
最初はパイプの穴の部分に細いドリルを入れて貫通させ、その穴を少しずつ大きくしていって、自然にパイプ部分が削れて無くなる、という感じにすると、もともとパイプのモールドがあったのとドンピシャ同じ位置に穴を開けることが出来ます。



↑スジ彫りも全て0.15㎜のBMCタガネで彫り込みました。スジ彫りがシャキッとすると、万事大雑把なアレザンのキットも、なにやらキリッとして見えるよーな気が。しません?(笑)
窓枠のモールドもボーッとしていて、塗り分ける時にアテになりそうな感じが全くしないので、BMCタガネやら彫刻刀やらを総動員して彫り込んでおきました。



↑ボディの裾周りには43レジンのお約束、気泡がポコポコと開いています。薄皮状態のヤツは全部デザインナイフで切り開けてから、ロックレーザーで退治しました。って書くとレーザービームで怪獣をやっつけたみたいですね。ゴム型のズレによる段差も同様にレーザービーム攻撃。

そうそう。エンブレム類は潔く全部省略でいく、とか書きましたが…
なんとヤフオク!で43用のジャガーのノーズバッジが入っているデカールセットをゲットしました。試しに検索してみたら意外にもあった! 実物はまだ届いてないけどね。使えるサイズだと良いなぁ。うまくいけば、フード先端のジャガーマークだけはつけられるかも。

ってことで今回はここまで。XJR-S製作記はわりと小刻みにいこうと思ってます。

ジャガーXJRーS(3)

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シート配置のバランスがメチャメチャなインテリア。このままいきます!なんて言い放ってたワリには…

↑結局ブッタ切っちゃいました。なんか気になり始めたら我慢出来なくなっちゃってねぇ。



↑このためにわざわざこんな買っちゃいましたよ。タミヤの精密ノコギリ。厚さ0.1㎜のエッチングの小さなノコギリを、デザインナイフの柄に付けて使うものです。
こんなペナペナの刃でちゃんと切れんのか?と懐疑的な気分で使ってみたら、あらら。意外にもさくさくイケるじゃないですか。アレザンのレジンは柔らかいので、あっというまに切り取ることが出来ました。しかも切り口がスパッと真っ平ら。タミヤが作るだけのことはありますな。さすがです。



↑しかし切ったあとの方が仕事が多いことが判明しました。シフトコンソール側のシート形状は歪みまくりだし、コンソール側面は江ノ島の洞窟みたいな状態になっちゃってます。これは削ったり埋めたりせんとイカンですよ。



↑ということで、またまたロックレーザーの出番です。これを知ってしまってから、ポリパテとはすっかり縁遠くなってます。厚さ2㎜以上は紫外線が届かないので、一度に厚付けすると中の方が硬化しないおそれがありますが、なにも一度に盛る必要は無いのであって、何度かに分けていけば問題無し。瞬時に固まるので、何度も繰り返しても面倒くさくないのがイイ。
少々多めに盛ってから、ガシガシ削って平らにしました。床面はレジンが痩せてかなり歪んでいるので、シートを切り落とした切り株の部分を面の基準にしています。こうすればシートもほぼそのままのせられる。



↑そんな作業にうってつけだったのがコレ。スジボリ堂さんからいただいた(またか、とか言わないでネー)面出しヤスリ。薄い木の板に耐水ペーパーが貼ってあるもので、番手もいろいろ揃ってますが、今回は320番を使いました。ちょっと幅が広かったのでハサミで半分に切って使いましたが、非常に便利ですヨ。しっかりとコシがあるので、こういう狭いところを削るにはうってつけ。
おかげできれいに平らなフロアにすることが出来ました。



↑シートの方も形を修正して、乗せてみました。せっかく別体になったので、接着はしないで別々に塗装する予定です。位置を元のモールドよりも約4㎜(!)後ろに下げました。ついでにシフトレバーも前過ぎたので、切断して2㎜ほど下げ、こちらは再接着。これでようやく2+2らしい感じになりました。加工前はセダンみたいな配置でしたからねえ。



↑比べてみれば一目瞭然、左が加工前、右が加工後です。Bピラーとシートの位置関係にご注目。クーペはやっぱりこうじゃないとね。

次回はタイヤ関係。キットのタイヤは硬化しちゃって使えないので、例によって自作しますヨ。

ジャガーXJRーS(4)

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ボディとシャシーの下拵えも一応終わったので、今回は足回りです。

アレザンのキットに入っているタイヤはシリコンゴム製で、形があまりよろしくない上に、サイズも小さめです。これと同じ奴のメーカ完成品を見たことがあるんですが、足元がかなり貧弱な印象でした。
まぁそもそもこのキットのタイヤ自体は、劣化して硬くなり油を吹いている状態で、もう全く使いものになりません。

↑そこで、例によって自作と相成りました。素材はいつも通り黒ABS。12㎜の丸棒から旋盤で削り出しました。ロードカーなので、トレッド面には0.5㎜ピッチで縦スジを入れてます。
外径は15㎜で、キットのタイヤよりも直径で1.5㎜拡大しました。内径はホイールに合わせて9.8㎜。ホイールサイズもちょっと小さめな感じですが、レジンのインサートがちょっと自作したくない形状なので、インチアップはあきらめました。太さは5㎜で、これは元のタイヤと同寸です。
サイドウォール面は旋盤でブン回しながら800番のペーパーをかけ、さらに柔らかいワイヤブラシで放射状に磨いて、ゴムの風合いを出したので、塗装はせず、このまま使います。



↑前輪シャフトはネジ穴部分にプラ棒で軸受けを増設。後輪の軸受けはシャシーに開いた穴でしたが、車高調整がしやすいように穴の下側を切り飛ばして溝に改造しました。ホイールアーチとタイヤの中心が一致するように、プラ棒を入れてシャフトを押さえています。



↑車高はシャコタン一歩手前っぽく。Rですから、これくらいワルっぽい方が良いのではないかと。トレッドはツライチというほどではなく、タイヤがフェンダーから0.5㎜くらい引っ込んでいる感じ。80年代のクルマですから、こんな案配の方が時代感があって良いんじゃないかな。



↑普通に見る角度だとこんな感じです。なかなかカッコ良いぞ。微妙に似てないっぽいところも、もうほとんど気になりません。やっぱりクルマのカタチになるとテンション上がるなぁ。



↑細かいパーツの養生も終わりました。ミラーには0.5㎜の洋白線で足をつけています。リアウィングは足を着ける余地がないので、今回はイモ付けしか無さそうですね。左右端の形がリアフェンダーとなかなか合わなくて、ちょっと削り込みました。



↑塗装に備えて、超音波洗浄機で水洗いしました。洗剤を使わなくても離型剤や油分が落ちるらしいので、敢えて水だけで洗ってます。これで本当に塗装に問題は起きないのか? 
結果は次回のお楽しみ。

そうそう、前回書いたエンブレムのデカールですが、届いてみたらジャガーの顔のマークは入っていませんでした。ジャガーのエンブレム自体は入っていたんですが、四角の中にJAGUARの文字があるタイプ。ウーム残念。じゃあやっぱりエンブレム無しでいくのか? ま、ちょっとそのあたりも考えてます。つーかFacebookでは一足先に公開しちゃいましたけどね。

ジャガーXJRーS(5)

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いやー寒いですねえ。冬物の服とか布団とか仕舞っちゃったのに、また引っぱりだしてきましたよ。どーなってんだ全く。

今月も〆切が迫ってきましたが、ジャガーもちょっとずつ、ちょっとずつ進めてます。毎日1時間程度の作業ですが、塵も積もればナントヤラ。
ってことで今回は下地塗装篇。

↑プライマーを吹いたところです。いつもどおり、クレオスのメタルプライマーをテカテカになるくらい吹いてます。
クレオスさんお願いですからメタルプライマーの大ビン出してください。なんなら超特大ビンでもイイですよ(笑)



↑レジンにはプライマーが非常によく効くので、普段はアシ付けってあんまりやらないんですが、以前アレザンのキットでアシ付けしなかったら窓の塗り分けの時にベロッと剥がれちゃったっ事があるので、用心してプライマーの前に800番のペーパーを全体にかけました。面の歪みも取れて一石二鳥です。



↑サーフェイサーはクレオスの1200。1500がすごくイイっていうハナシも聞いてますけど、まだ1200の買い置きがいっぱいあるので、どんどん使っちゃわないとね。
まあサフとしての性能にはなんら不満もないし。
一見キレイっぽいですけど…



↑よく見りゃあちこち気泡もあるしキズもあるし、パテ埋めの痕もある。



↑気泡はタミヤのホワイトパテを擦り込むようにつけて撃退します。アレザンはプロバンスとかと比べるとボディ表面の気泡は少ないんですよね。
しかし裾周りはボコボコです。完成したらほとんど見ないところですが、ここの気泡を放置してるのってなんとなくイヤなんですよ。穴の開いた靴下はいてるみたいでね。
メーカー完成品をひっくり返してみて、ここの気泡が放置されてると「勝ったぜ!」とか思います(笑)



↑600番のペーパーでひたすらすりすり。人生根気だけが友達だ。



↑もう一度プライマー吹いて、サフ吹いて、また気泡が出現、パテ塗ってすりすり。43キットならではのメンドくさい工程ですが、あんまり嫌いじゃない。やればやるだけキレイになっていく効果が目に見えるからです。



↑すりすりループ3周目で完璧な下地が出来上がりました。お肌しっとりスベスベのべっぴんさんに生まれ変わりましたヨ。



↑フードのプレスラインなんか、実にイイ感じにぴんしゃん!としてます。

さてさて、下地が決まったらボディカラーも決めないとね。
実車の写真はソリッドの赤が多いんですが、現在同時並行でやってる模型誌の作例が赤なんで、こっちも赤ってのは無しでしょう。
XJR-Sって結構色々なボディカラーがあるみたいですが、やはりメタリックが多いですね。以前に作ったXJRサルーンは濃いメタリックグリーンだったので、それとアイデアル・ペアになるようなカラーがイイかな、と。ってことはメタリックレッドか、メタリックブルー。ガンメタやメタルブラックもイイかも。シルバーだとちょっと大人しいかな。なんつってリアルではすでに色、吹いちゃってるんですけどねー。
はたして何色になったのかは、次回のお楽しみって事でひとつよろしくっ。

ジャガーXJRーS(6)

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みなさん連休楽しんでますか?
私はようやく模型誌関係の〆切を脱出。なんとかゴールデンウィーク前に終わりました。

連休が終わるとあっというまに静岡ホビーショーがやってきます。ジャガーをそれまでに終わらせないと。S.E.M.の展示作品リストに乗せちゃいましたから。
あんまりギリギリまで作ってるのはイヤだしね。下地塗装は終わっていたので、いよいよカラー塗装です。

↑ボディカラーはこういうことになりました。Mr.メタリックカラーGXのダークメタリックブルーに、1番ブラックを混ぜて彩度を落とした色です。昔モデラーズの缶スプレーで出ていたコブラブルーに似た感じの色味になりました。メタリックカラーGXシリーズはビン底を見るとけっこう銀の粒子がラメっぽい感じなんですが、実際に吹いてみると意外に繊細です。ただ光輝感が強いので、光があたるとギラギラと反射が出て、派手な感じもありますね。80年代以降のクルマには似合うと思います。
前回も描きましたが、XJRサルーンがダークなメタリックグリーンだったので、2台並べるとイイ感じなんじゃないかと。



↑とりあえずクリアーをたっぷりと1回吹きました。写真だとイマイチ判りにくいっぽいけど、クリアーが乗ると、ギラつきがちょっと押さえられて、若干ですがシックな感じになります。ブラックを混ぜるとなぜか若干出てくるグリーンっぽい成分が、イイ隠し味になってます。ほぼ狙い通りの色味。



↑ひと晩おいてから、一体モールドされている灯火類にガイアカラーのスターブライトシルバーを吹きました。



↑ドアハンドルにもついでにスターブライトシルバーを吹いておきました。クリアーの後だとモールドがぼやけちゃいそうだったのでね。



↑エンブレム関係は潔く全部無しで!とか言ってたのは誰だっけなー。結局我慢できませんでしたヨ(笑)。ちょうどタイミングよく(?)MD-5500が使えなくなったので、レーザープリンターを導入して実験的にデカールを作ってみました。プリンターはキャノンのSateraLBR7010Cという機種です。アマゾンで約2万円で購入。いやーレーザー安くなりましたねえ。デカールシートはWaveのクリアデカールです。レーザーはプリント時にちょっと熱がかかりますが、デカールシートは大丈夫でした。

一番左の丸いのはフード先端のジャガーの顔。実車のバッジの写真を画像処理して版下を作りました。XJS時代のバッジはブロンズ色のレリーフで、コントラストが弱くてそのままではデカールのデータには使えないので、最近の車種のバッジをを元にしています。直径1.5ミリくらいなので、デザインの違いは問題になりません。まぁ小さすぎてなんだかよく判りませんな。
ロゴエンブレムは文字の高さが0.7㎜くらいですが、版下は2倍の大きさで作っています。こっちは写真じゃなく、Inkscapeというドローツールで作製したもの。ちゃんと文字が読めます。
レーザープリンター、けっこうちっちゃな文字もイケますね。



↑レーザープリンターでは白やシルバーの印刷は出来ないので、貼るにはひと工夫が必要。ノーズのバッジはKA-MODELSのおまけインレットに入っていた1/24用のドア鍵穴を流用して、その上にデカールを貼りました。リアエンドの方は、JAGUARはスターブライトシルバーで塗装した上に、XJR-Sと6.0はクロームマスターを小さく切って貼った上に、デカールを貼ってます。

そもそも、なんでレーザー導入に踏み切ったのかというと、MD駆動用の旧世代iBookのハードディスクドライブがオシャカになったのがきっかけでした。インテルMac対応のプリンタドライバはありませんから、私のメイン機にはMDが繋がらないのです。MD自体はキャリッジが壊れていて中でリボンカセットが暴れちゃうんですが、それを修理しても古いiBookも修理しないと使えないわけで、両方修理するとちょっとした出費になっちゃいます。
だいたい模型誌の記事とかでは、読者の方がMDプリンタを普通に買うことが出来ないのに「デカール自作しましょう」とは書きにくいし。MD終わったかなー、という感じですねえ。非常に残念ですが。
しかしレーザーでは銀や白は刷れません。これについては、色々と研究中です。



↑ハナシを戻しましょう。デカールを貼ってから3時間ほど置いて、クリアーコートを行ないました。全部で4回、1時間おきに15ccくらいずつ吹いてます。あまりガサつきが出ず、かなり滑らかに吹けたので、中研ぎは楽に出来そうな感じです。クリアーを吹いたら、ノーズのジャガーの顔も、なんかそれらしく見えるようになりました。

最初に色を吹いた時点では、ちょっと地味だったかなーなんて思ったんですが、クリアーコートしたら案外華やかな感じになってきました。Rらしい凄みもあるし、この色は成功だったかな…と思いつつ完成品が飾ってある棚に目をやると、似たような色のが何台もあるぞ。
黒っぽいブルーメタリックってとても好きな色なんで、ついつい似通った色味に調色しちゃんですよね。まぁキレイだからイイんですけど。

次回は中研ぎ&オーバーコートです。






ジャガーXJRーS(7)

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ゴールデンウィークもいよいよ後半戦に突入ですね。
例によってカレンダーとは関係の無い生活をしている私には、連休は全然関係ないので、いつも通り仕事してます。

で、ちょっと買い物があって駅前に行くと、人が多いのでビックリしたりします。一方ウチの周りはヤケに静か。里帰りしている家が多いんだろうなぁ。高速の渋滞も凄そうだし。
こういう時はウチにいるに限りますね。

さてさて。アレザンのジャガーXJR-S、今回は中研ぎ&オーバーコート&磨き篇です。
↑↓クリアーがとてもきれいに吹けたので、表面はかなり滑らかで、研ぎは非常に楽でした。いつも通り1500番のフィニッシングペーパーですりすり、表面がくまなく磨りガラス状態になるまで研ぎ込みます。けっこうエッジの多いボディ形状ですが、1/43は塗膜が厚くなりやすいので、研ぎ過ぎてカドが出ちゃう的なアクシデントはそうそう起こりません。



↓ホコリが付かないように、よーく注意してオーバーコート。EXクリアーの希釈は前回までと同じで、レベリングシンナーで約3倍です。



↑イイ感じに吹き終わりました。ザラつきが出ないように、ウェットな状態を保って垂れる寸前まで吹いてテロテロに塗り上げました。



↑オーバーコート後、1時間ほど経ったところ。ルーフやリアデッキの光沢は液体表面に近く、非常にキレイです。このまま乾いてくれれば言うこと無しですが…



↑そのまま加熱せずに72時間ほど乾燥させたら、表面が収縮して光沢は若干ヒケてしまいました。ラッカー系塗料の宿命です。でもEXクリアーはヒケの度合いが小さいので助かります。



↑ってことでコンパウンドの出番です。まずはソフト99細目。切削力が強いので、ガシガシ行くとすぐに下地が出ますから、力を入れずに優しくやさしく磨きます。コンパウンドの切削力だけで表面の微細な凹凸を削り取っていく、という感じ。すぐに収縮で生じた梨地が消えて光沢が出てきます。



↑その後はスジボリ堂システム・コンパウンド3種を順番に使って磨き上げます。



↑磨き終わりました。って写真だと変化がビミョーだなぁ。実物はけっこう劇的に光沢がアップしてるんですけどねぇ。



↑コンパウンド磨きのあと、ぬるま湯の中で中性洗剤をつけて泡立てながら、柔らかい布でさらにごしごし磨きます。スジに詰まったコンパウンドもとれて、すっかりツルピカになりました。



↑側面の写り込みで光沢がお判りいただけるかと。イイ感じです。




↑しかーし!磨きが完全に終わってから、左サイドシルにえくぼが出来ているのに気が付きましたガビーン。中研ぎの時にはこんなの無かったような気がするがなー。
そーいえば真ん中へんにデカい気泡があったんですよ。どーも塗装と乾燥の過程で痩せちゃったようですね。

大々的にパテで修理すると、凹みのあとだけグレーになっちゃうので、そのあと色味を合わせるのが難しそうです。メタリック塗料って隠蔽力は結構ありますが、さすがにダークな色味の中にグレーのパテの部分がポコッとあると、ムラになるような気がします。
そこでパテは使わず、クリアーの原液を盛りつけるように塗って凹みを埋めました。ひと晩じっくり乾かしてから、持った部分がちょっと出っぱっていたので、800番のペーパーで用心深く均しました。そしたらサイドシルの上のカドのところでサフが出てきちゃった…

結局、ボディカラーをスポット吹きし、クリアーを2回吹いて仕上げました。ほぼ判らなくなったっぽいです。いやー余計な手間を喰いました。まぁキレイに補修できたので、結果オーライです。

次回は細部の塗り分けです。このキット、窓枠のモールドがボヤーンとしてるので、ちょっと厄介なことになりそうです。

ジャガーXJRーS(8)

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連休もいよいよ終盤ですね。
ちょっと近所を歩くと、遠くの地方のナンバープレートをつけたクルマたちをたくさん見かけます。観光や帰省で来ているんでしょう。我が家の周辺の道路は鎌倉や江ノ島に繋がっているので、昼間はかなりの渋滞です。ところが、夜になるとぱったりクルマがいなくなる。近場をドライブするにはゴールデンウィークの夜って案外イイかも。

さてさて、今回はボディ細部の塗装の巻。

↑まずはボディの内側を黒く塗りつぶします。表側から窓の開口部にマスキングテープをベタ貼りし、ホイールアーチも外側からざっくりマスキング。以前はアーチの縁0.5㎜くらいはボディカラーを残していたんですが、1/43の場合は縁ギリギリまで黒くしちゃった方がむしろキレイに見えることに気がついて、去年からやり方を変えました。



↑内側はとりあえず全面真っ黒に。このキットはドア内張りのパーツが無いんですが(43レジンはたいていそうですね)それについては後で考えることにします。



↑窓の周りはメッキトリムの内側に黒い部分があるという構成。先に内側の黒を吹きました。メッキトリムのモールドが曖昧で一部省略されてたりするので、シルバー吹く時に手こずりそうな予感が。



↑メッキトリムのシルバーは最後に吹くことにして、先に黒い部分をどんどん塗っちゃいます。グリルとヘッドライト枠のモールドもかなり曖昧なので、テキトーなマスキングでやっつけちゃいました。ダークなボディカラーにしたのは、そのあたりも考えてのこと。これが白だの赤だのだったら、塗り分けにかなり神経を使ったはず。



↑バンパーウィンカーとサイドマーカーをマスキングしてクリアオレンジを吹きました。ここはスターブライトシルバーの上にクリアーが分厚く乗っていて、その上にクリアオレンジですから、パッと見は透明レンズがハマっているようにしあがりました。ちょっとオレンジがハミ出してるけど、実物は小さいからほぼ判りません。



↑テールライトはクリアオレンジとクリアレッドの塗り分けです。クリアレッドの部分もかなり透明感のある仕上がりになりました。



↑細かいマスキングが続いてくたびれてきたので、ヘッドライトを先に片付けました。透明レジンのパーツはけっこう黄色くなっていたんですが、表裏ともペーパーかけてひとかわ剥いたら、黄色みが薄れました。黄変してたのは表面だけだったようです。600番のペーパーで形を整えて、800→1000→1200番と磨いて、プライマーとクリアーを吹いたら、イイ感じに透明になりました。裏側にスターブライトシルバーを吹いてから、エポキシボンドで取り付けました。

ライトレンズもボディ側の凹みも左右対称が出ていない…まぁ気が付かなかったことにしておきましょう(笑)。レンズカットが全く無いので、死んだ魚のようにボーッとした目つきですが、1/43の場合はこういう感じって私は結構好きだったりします。



↑いよいよメッキトリムの塗装です。今回はメッキシルバーネクストではなく、スターブライトシルバーを使うことにしました。なぜかというと、前述のようにトリムのモールドがテキトーなので、おそらく一発では決まらないだろうと思ったからです。



↑案の上、シルバーを吹いてマスキングを剥がしたらあっちこっちラインがイマイチで、部分的にマスキングし直して修正したりしてます。メッキシルバーだったらテープの糊で傷んじゃうところですが、スターブライトシルバーは表面が強いので、その点は心配ありません。
メッキ的なピカピカ度はちょっと落ちますが、大事なのは部分的な美しさよりも、全体のバランスですから。

ってことで細部の塗装はこれにて完了。次回はボディはちょっとお休みして、インテリアの塗装組立にいきます。

ジャガーXJRーS(9)

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ゴールデンウィークもとうとう終わって、世間は今日から通常営業ですね。私はずーっと通常営業だったので、今日あたりはちょっとサボって出かけちゃいたい気分。
でも今月は静岡ホビーショーという一大イベントがありますからね。それまでは遊んでもいられないのです。

さて、今回はインテリアとシャシーの塗装・組立です。

↑もともとフロントシートが一体モールドだったインテリアですが、切り落として別パーツ化したよ、というクダリは以前ご覧いただきました。インテリア表面には気泡はあまり無くて、下工作が大変だったわりには、塗装下地作りはかなり楽に済ませることが出来ました。

XJR-Sのインテリアは革張りで、黒一色とか赤とかグレーとかオフホワイトとか、いろいろあるようです。ほとんど注文生産に近かったようですから、お客様のお好み次第、という感じだったのかも。今回はボディをダークブルーにした時点で、インテリアはグレーかタンのどっちかだな、と考えていました。ちょっと迷いましたが、以前作ったXJRサルーンはタンだったので、お揃いにしてみました。
フロアは奥行き感が出るようにシートよりも暗い色にする、というのがワタシの流儀。今回は明るめのブラウンにしました。シフトコンソールはフラットブラックで、その後方の肘掛けはシートと同色です。



↑シートも気泡はほとんどありませんでした。底面が傾いていますが、フロアも傾いているので、これで問題無し。



↑ダッシュはフラットブラックです。メーターのデカールはもちろん無いので、爪楊枝で針と目盛りをテキトーに書き込み、スジボリ堂のUVクリアーを流し込んで透明カバーを表現しました。ハンドルに隠れてほとんど判りませんね。
英国車と言えばお決まりのはずのウッドパネルは全然ありません。初期のXJ-Sはウッドパネル無しのモダンスタイルでしたが、80年代に入るとはウッドパネルがどんどん増えてブリティッシュ・トラッド調に先祖帰りしちゃいました。ところがXJR-Sはウッド無しのハードなスタイルを貫いたようです。英国車のウッド&レザーは、日本におけるフジヤマ・ゲイシャみたいなもんだ、と誰かの本で読んだことがあります。
ところでこのダッシュのパーツ、モールドの感じがなんかエレールのプラモデルに似てる気がするのは、気のせいかな?(笑)



↑ダッシュとシートを取り付けて…



↑パーセルシェルフは元の形状だと後端の肉抜きがボディを被せたあとも見えちゃうので、プラバンで蓋をしました。



↑ホイールのインサートはスターブライトシルバーで塗装しました。リムはメッキっぽい質感なので、色味が合っていませんが、切削リムっぽく見えるのでこれはこれでイイかな、と。実車は切削リムじゃないんですけどね。

さあ、次回はいよいよ上下合体! そして外装パーツを取り付けて完成まで一気に行っちゃいます。お楽しみにー。

ジャガーXJRーS(10)

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非常にシンプルなキットなので、サクッと完成まで行くだろうな、と思って作り始めたXJR-Sですが、その通りになりました。だからアレザンって好きなんですよ。

まぁ、細かい所に拘りはじめると、あっちもこっちも追加工作が必要って感じになっちゃって、大変なことになっちゃう可能性も高いんですが…私はそういうタイプじゃないので大丈夫。自分の趣味で作る場合は、アレザンはアレザンらしくキレイに完成させられればそれでイイ、と思ってます。

↑窓ガラスの合わせってボディを塗装した後はけっこう調子が変わるものなんですが、今回は4面一体のままで大丈夫でした。もともとかなりユルユルだったので、塗装の厚みで少しタイトになってむしろちょうどイイくらいです。完成品も出してるメーカーだから、そのへんは一応考えてあるのかもしれません。
三角窓のピラーはヒートプレスにマスキングしてフラットブラックを吹いています。



↑パチッと気持ち良くハマるんですが、それだけだとBピラー付近のガラスがちょっと落っこちた感じになっちゃうので、マスキングテープで引っぱり上げといて天井裏でエポキシボンドで接着しておきました。フロントウィンドウのハマりっぷりなんか、43キットにあるまじきツライチぶりですな。こういうところだけは妙に優秀なキットだったりします。



↑ドア内張りが全く無いので、プラ板で自作しようかと思っていたんですが、インテリア側につけてもボディ裏につけても、盛大に隙間が空いてしまいます。ボディ内側の形状が不規則というか、非常にテキトーなので、プラ板で作ったドアトリムはきちんとハマらないんですね。中途半端にボディ内側から浮いてると、窓から見えちゃうので都合が悪い。
テキがそう来るならこっちもテキトーな手段に出るまでだ。いつもシートベルトに使っているニチバンの製品テープをシートと同色のタンに塗って、ボディ内側に貼っ付けちゃいました。嗚呼なんてテキトーな俺…
しかし、ボディを被せるとシートに隠れてほとんど見えないので、色ついてるよ、と一応判るだけでいい、みたいな感じなんですね。テキトーバンザーイ(笑)



↑バックミラーは洋白の短冊(カット済みのヤツ)と0.5㎜の洋白線をハンダ付けして自作しました。って作っちゃってからZモデルのエッチングセットを買ってあったことを思い出した…



↑内側に取り付けるものは全部付いたので、いよいよ上下合体です。前輪はボディ側の軸受けに直接シャフトを接着。この状態でエポキシボンドを硬化させてから…



↑後輪はシャシーの下から、これもエポキシで接着。軸受けの溝は剥き出しだとカッコ悪いので、プラバンで蓋をしました。アクリル板の上に置いて4点接地した状態で後輪のシャフトの接着を硬化させます。
実はこのキット、ボディが若干ですが捩じれてて、前後とも完璧に左右水平にするのは不可能なんです。そこで、先に前輪の高さを決めて左右の水平を出しておき、後輪はそれに追従させたというワケ。右リアの車高がちょっと高くなっちゃってるんですが、4点接地と前から見た時の水平が優先です。それに私の展示ケースは左側横向きで飾ってるので、そこが一番カッコ良い姿勢になってればOKなのです。

まーこういう妥協は43キットを作ってるとしばしば強いられますね。レジンはプラと違ってコシが無いので、変にボディを曲げて修正しようとしたりすると、まっぷたつにヘシ割れたりするので、歪んでたり捩じれてたりする場合は見て見ぬフリをするのが最善です。ホワイトメタルの場合はぐいっと曲げて修正が利くんですけどね。



↑リアウィングは左右のステーでイモ付けです。金属線を仕込んで強度を出したいところですが、ステーが細くてスペースが無かったので、やむを得ず。まあ力がかかるところじゃないから、大丈夫でしょう。ドアミラーには洋白の短冊を切って磨いて作った鏡をつけました。



↑ワイパーはエッチングですが、キットに入ってたのは形・寸法ともにイマイチだったので、別売品に交換しました。某ミニカーメーカーがどこぞのイベントで放出したジャンク品を、大量に買い込んでおいたのです。



↑ナンバープレートはプラ板だとちょっと厚すぎる気がしたので、0.2㎜の塩ビ板を塗装して作りました。良く見るとちょっと角の形がイビツだな…まあちっちゃいからね。文字はレーザープリンターで作ったデカールです。リアエンドのリフレクターはテールライトと質感が揃うように、透明じゃなく普通のプラバンにシルバー、クリアー、クリアレッドで塗装してます。マフラーエンドはアルミパイプで自作しました。

ってことでめでたく完成です。4/11に最初の記事を書いてますから、ほぼ1ヶ月で完成したことになりますね。1/43のレジンキットはこれくらいのペースで作れれば理想的だなぁ。まぁなかなか、そうはいかない場合が多いんですけどね。

以下、完成した全体像です。









さて、次は何を作るのかというと…小さいのの次は大きいのということで、1/24です。
しばらく外車が続いたので、久しぶりに国産車を作ろうかと思ってます。それもちょっと旧めのヤツね。どうぞお楽しみに。


日産セドリック・スタンダード(1)

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1/43の次は1/24、そしてちょっと旧めの国産車ってことで、今度のネタはつい最近リリースされたばかりの、話題のニューキットです。
「モデル・カーズ」オリジナル・レジンキット第3作「日産セドリック・スタンダード」。

このキット、230セドリックの4ドアセダンとしてはおそらく史上初のディスプレイ・モデルです。私も何かとお世話になっている編集部の秦さんが個人的趣味で10年がかりで起した1次原型を元に、モデルファクトリー・ヒロが細部のモールドや部品を製作してキットの体裁を整えたもの。
まさしく「モデル・カーズ」誌の創刊20周年を祝う記念キットに相応しい、濃厚なる逸品であります。

現在書店に並んでいる「モデル・カーズVol.205」の連載エッセイ「プロモデラー千夜一夜」では「230だったらハードトップじゃなきゃヤダもん」などとダダこねてる私ですが、別にセダンが嫌いなワケじゃありません。旧車イベントでピカピカの230セダンを見ると、その縮小アメ車っぽい雰囲気を「イイねぇ」と感じるのもまた事実。
特にテッチン&センターキャップの下位グレードは、ちょい前のアメドラでFBIやNYPDの捜査官が乗りまわす安物フルサイズみたいな雰囲気に、セダン好きの血が疼きます。

企画販売byネコ・パブリッシングってことで「モデル・カーズ」以外の模型雑誌ではあまり紹介されていないせいか、このキットのリリースをご存じない方も少なくないようですが、6月末までの期間限定販売、しかも200個限定生産ってことなので、ご興味おありの方はお急ぎあれ!
当ブログのサイドメニュー「ブックマーク」から販売ページにリンクを張っておきますね。

とりあえず作り始める前に、キット内容を詳しく紹介しておきましょう。

↑さすがモデルファクトリー・ヒロ製造だけあって、ボディは表面にはほとんど気泡も無く、非常にきれいなモールドです。非常に肉厚がある以外は普通のプラモデルと何ら変わらない、と言っちゃってもイイかと。ここの製品には「ガレージキット」という言葉は使えませんね。まさしく工業製品、という感じにピシッとしてます。

プロポーションに関しては、秦さんはディフォルメを廃して実物をそのまま縮小、という考え方なのに対し、モデルファクトリー・ヒロはある程度のディフォルメがあって初めて模型として成立する、という考え方だそうで、開発段階ではかなりの相克があったご様子。
ワタシ的にはどっちも理解できるし、モデラーとしてはまぁそのへんにはあまり頓着せず、キットの有り様をそのまま受け入れればいいかな、と。これはもう十二分に230セドリックらしく出来ていると思います。特にサイドの緩やかなコークボトルラインなんかイイ感じですよね。



↑シャシーはインテリアのフロアも兼ねていて、下面にはフレームやサスペンション、駆動系・排気系のモールドもあります。レジンキットだと1/24でも底は真っ平らが普通ですから、これは頑張ってます。歪みも全くありません。



↑バンパーやグリルはホワイトメタル製です。これはキンキンに磨いて仕上げたいぞ。リアガーニッシュは前期/中期/後期型が選択可能。親切だなぁ。「モデル・カーズ」誌の作例は前期型だったので、私は中期か後期にしようかな。



↑ホイールはキャップが別パーツになってます。タイヤはどこかで見たことがある…細くてショボくてとても良いタイヤです。リアサスのリーフと排気系の後半が別パーツになってます。
インテリアはドア窓のレギュレーターやリリースハンドルなどがちゃんと別パーツになってます。ペダルやシートベルトの部品もあり。ディティールアップの余地はほとんど無さそうですね。素晴らしい。



↑窓枠やドアフレーム、ワイパー、エンブレム類など、豊富に用意されたエッチング。灯火類はちゃんと透明パーツになっています。リアコンビは前期型と中/後期型の2種類が入ってます。



↑窓ガラスはボディの外側から貼るタイプですが、ヒートプレスで曲面加工されています。窓枠を外側から被せるので、接着痕が隠れてキレイに取り付けられるようになってます。



説明書はカラー印刷で、レジンキットとしてはかなり親切な部類です。塗装指示もかなり細かく入っていますから、実車の詳細な資料が無くても、一応大丈夫かな。スタンダードは資料少ないですから、これは助かります。



↑ってことで、早速、製作開始!まずはボディのバリ取りから。サイドシルなどボディの裾周りには、ゴム型の割り目があるので、バリが少しあります。レジンキットのバリはプラモと違って頑固なので、スジボリ堂製「面出しヤスリ」の320番でガシガシ削り落としました。木の板にペーパーが貼り付けてあるもので、非常に便利です。



↑スジ彫りはかなり浅く、ところどころ消えてるところもあり。レジンキットは原型のスジがあまり深くシャープだと、スジの奥がヨレたり、そこから型が壊れたりするので、これは仕方がありません。0.2㎜のBMCタガネで彫り込みました。スカットルのベンチレーション・スリットも深さが不揃いだったので彫り込んでいます。
左が加工前、右が加工後。肉厚があるので、スミ入れが必要ないくらいに深く彫ってます。



↑ドアやフューエルリッド、トランクリッドなど、全てのパネルラインを同様に彫り込みました。真っ直ぐなラインが多いので、彫り込みはわりと楽でした。



↑パネルラインがハッキリすると、全体にシャキッとした雰囲気になりますね。

次回は外装パーツの仮組みをおこなう予定です。さぁ、はたして限定販売期間のうちに完成までイケるか?乞うご期待。

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